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模範解答なきトラブル

遅刻を決めて業務連絡したのは、先週木曜の朝だった。

長女が学校へ行きたくない、とベソかき始めた。理由を聞いても「言いたくない、言えない」の一点張り...出張に向けて、準備してきた朝に限ってと急いて焦った。その場しのぎで母親を困らせたい子じゃない。何かが、重大なことが起きたのだと思った。

 

友達にお金を取られたと。

それは男子で、

帰り道喧嘩っぽくなって、

気付いたら財布取られて、

お金を抜いて去ったと..。

あまりにも状況が読めなく、

咄嗟に4千円抜かれたうち、

引き止めて怒ったら、

2千円と財布は戻されたと。

 

誰だよ、

友達ならそんなことしない、

何部の子?

クラスは違う子?

徐々に聞き詰めたら...

 

以前、昨年、

交際していた男子だったことが判明。

 

気まずくなって、

それから最近ようやく普通に

友達になれていたのに。

人として、好きだったのに何故?

なぜそんなことするのか?

ショックで、長女は泣いていた。

「交際していた子」と聞いて、

娘の苦悩を全て悟ると、

悔しくて私も涙が出てしまった。

好きになった経緯も、

交際した時の経緯も、

やむなく振った原因も

大枠は聞いていた。

 

「強くなるしかない」と娘に伝えた。

心の療養が必要と思い、出張の朝は学校を休ませた。

仕事先へ向かいながら、娘の心細さを思って目が濡れた。

 

男は、一度付き合った子は懐柔出来ると勘違いする節がある(残念な経験上)

自分の思惑通りにYesもらえなくて面白くなかっただけで、

お金を取ることが目的ではなかったはず。

 

出張中も娘が気がかりで、

長男に事情を話して兄妹で話するよう促したり。

 

昨日、当人と連絡を取ることが出来た。

事情を今朝知ったと言う当人男子の母親と話をし、

お金は返していただき、

当人も「ごめんなさい」と謝ったので、

学校へ連絡したり、

警察に連絡したりも、

迷った。出来たことだから。

でも当人男子に会って、

その謝る目を見て、

必要なのは攻めることではないと思えた。

 

母親は奇遇にも高校見学会で同席した方だった。

一生懸命に見えた親御さんで、必死に謝られた。

両親共働き・経済環境が豊かな故のお金に対しての価値観が、

子供に伝わっていなかった典型例とも思えた。

謝る姿から、親御さんを攻める気にもならなかった。

「娘も辛かったかもしれないけれど、

 娘でよかった。過ちを、過ちだと気付ける今でよかった。」

偽善者染みた言葉が自分の口から漏れていた。

娘を1番に守るべき、は根底にあって、

でも窮地に反省して肩を落とす少年の、

反省の意を信じてみようと思った。

将来まだ先がある身だもの..

 

母と男子が帰り「終わったー!」と安堵する長女の晴れ晴れした顔を見て、良かったと一安心しながら、これからも静観して見守るしかない世代なのだと、親の身としては心のタスキを締めた。

 

娘たちには、幸せな恋愛をして結婚をしてほしい。辛い目あわないで欲しい、出来ることなら、要らぬ涙は流して欲しくないと、切に思う。

母としては見本見せられぬが

娘たちは希望ある恋愛をして欲しいのだよ。

 

姉に続く次女は、更に心配が待つ。

今は児童心療内科をお休みしているが、恋愛すらできるかどうか。でも見守り続けるしかない。

 

子育てに模範解答は、ないねーーー

結果、お人好しだったかもしれない。