撤去されますか・・190万円ですか。
設置に関して賛否が炎上した頃から、静観してました。
私は、福島の当事者になくても、容易に想像はつきました。これが希望のシンボルにはならないだろうと・・むしろ不快さの方が際立ち、目の当たりにして恐怖すら感じると。
しかし、
擁護するつもりはないのだけど、「トラやんの大冒険」出版記念だった2007年のこと、美術館でヤノベケンジの世界をこの目で観た体感者としては、残念さがある。ヤノベケンジはさぞかし無念ではないかと。防護服を着た並ぶトラやん、巨大なトラやんは冒険のシンボルに十分、叶っていた。
絵本は擦り切れてボロボロ。
私も幼かった長男も、大好きで何度も読んだ本。
賛否を議論したところで、この防護服を着た「サン・チャイルド」からいきなり世界観を感じなければならなかったとりわけ福岡市民にとっては、シンボルとして甘受するには無理があった。
ARTの世界ならば自由なことでも、犠牲を抱えた特定の市民の「希望」に充てがうことは、それを100%理解を得ることは不可能だった結末。
想像以上に受け入れられず否定され、
不遇に生まれた破壊された。
「サン・チャイルド」は泣いている。
トラやんも、泣いている。
撤去する所を隠さず写真に収めて、散りじりになった残骸ごと、
嫌いだった得体が知れなかった理解ができなかった、としても、
希望を掲げたかった者達、の挑戦を罰することはできないはずである。
設置・撤去費用も市長が全額支払えとか、
税金の無駄遣いだったとか確かにそうだけど、
論点はそこではない何かを、大人だって欲しがった結末と言っていい。
今度は小さくなって、生まれ変わるといいねとは思う。
不快だったけど、嫌いではなかったんだ。