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デザインの仕事は①

どうしても、どうしても今日欲しくて

近所の小さい書店へ探したが見つからなかった。

 

すると、予てから欲しかった本の背表紙と目が合った。

本とは、出会いであると思ったのである。

 

デザインの仕事

 

寄藤文平さんのイラストが大大!大好きだ。

だが本を手に取りパラパラ...とめくってみると文平さんのイラストが(ほぼ)ない!驚愕だった。改めて目次を目通しして。「人には相談しにくい悩みとどう付き合うのか」をざっと読んで欲しくてたまらなくなった。速攻レジでお会計を済ませて急ぐ早く読みたい、予定より早いスケジュールの生理用品とか(今月2度目!泣)特売だった食パンや卵を買ってせっせと帰路へ。急ぐ気持ちが油断して、また雪道で滑ってコケてしまい卵の入った袋で受け身してしまった。おかげさまで前回すっ転んで左手打ち身の二の舞にはならなかったが特売の卵が、犠牲に...と思って確認したら割れてなかった。鋼鉄の卵か。私の腕より丈夫かよ。

 

そんなんで今ここ。

「人には相談しにくい悩みとどう付き合うのか」より抜粋(長め、文平さんごめんなさい) 

 そんなきっかけから博報堂で先輩の仕事を手伝うようになったのですが、心の中では、どこか「資本家のあぶく銭をもらっている」みたいなことを感じていたんです。僕は父や予備校の先生をはじめとする上の世代の人たちの考え方を割と早めの段階で

叩きこまれたことがありました。その中で、上の世代の人たちが抱えていた「理想と現実の間の矛盾」みたいなことに対しての葛藤も自然と抱えるようになったんです。それもあって、博報堂で仕事をしていた時には、罪悪感を抱えてもいました。

 上の世代の人たちの考え方に従うなら、個人としての能力は身につけなければならないわけです。受験などをはじめとする競争には勝ち抜かなければならない。けれども、その先で、現実的に競争に勝って何らかの権力や組織をつくりだしている人たちのことは否定しなければいけない。父や予備校の先生が言う理想というのは、そんな構造を持つように感じていました。勝ち抜かなければならないけれども、勝ち抜いて辿り着いた場所のことは否定しなければならないものだから、そもそも、最初から矛盾があるわけです。

 

 (中略)

 

 ともあれ、あまりにも忙しかったせいで、だんだん自分というものがすりつぶされていく気がしました。このあたりは、仕事のきつい業界に入り込んで最初の五年ぐらいに体験する人も多いかと想像しますけれども、本当に忙しい時には、「自分らしさ」みたいなものなんて大事にしていたら、余計に耐えられなくなるのではないでしょうか。

 

 (中略)※制作プロダクションに出向し先輩デザイナーに教わりながらプレゼン資料を作成の経緯

 

 紙面ができあがって、それをボードに貼って博報堂に持って帰ると、部屋の向こうでそのボードを見ながら、関係者が「プレゼン用のボディコピーなんてダミーなのに、こんなにこだわって組んじゃって、キレイなのはいいけど、ダメ出ししづらいし、意味ないんだよなぁ」と話してくるのが聞こえてきました。

 僕はしばらくそれについて考えていました。そして、確かにその通りと思ったんです。そんなこだわりに意味はないし、あのデザイナーの情熱に意味なんてないんだっていうのは、今、目の前にある事実を見る限り、どう考えても正しいと思ったんですよ。ただ、そういう正しさに乗っかってしまっていいのか迷いもありました。

 その話を知り合いにしたら「やっぱり広告代理店のやつらは心が汚れているんだ」みたいな話になって、それはそれで引っぱたたきたい気持ちになりましたし、かといって「意味ないんだよなぁ」って言っていた代理店のやつも引っぱたたいてやりたい気持ちもあって、その感じを誰かに理解してほしくもないという、そういう感じでした。

 

(中略)

 

 はじめは、もちろん、望んで関わった世界でした。しかし、そのうちに、仕事という巨大な回路の中で機能するということがどういうことかを思い知らされる状況が、次から次へとやってくる訳です。

 

(・・・更に、続く)

 

 

当時から今まで、苦悩して悩んでいた葛藤がそのままに、そこには文平さんの言葉で書かれていて聖書だと思えました。 

そして今、自分は様々な葛藤からえいやっと抜け出してフリーランスで細々と仕事をしながら、やっぱり仕事をする上では組織の中のコマだろうが、フリーランスの身だろうが、「誰にもわかって欲しくない」は消えないロウソクのようにゆらゆらと、悩み揺れるわけです。

 

「好きなことを仕事にするってどういうことだろう」

 

まだ今日、読みはじめたばかり。

インプットしてまた備忘録します。

 

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【備忘録予告】

好きな人・憧れの人物についてまとめます。

本当に大好きな人たちです、は以下です。

 

デザイナー:寄藤文平

コピーライター:糸井重里

ソングライター:エド・シーラン

モデル:冨永愛

女優:アン・ハサウェイ

画家:パブロ・ピカソ

ジャーナリスト:竹田圭吾

 

故人となった竹田圭吾さんについては、正直なところとっても理想の人でした。「刺さる(狙った)コメントは残さない、染みるコメントを残す」という人であったし詳細な時代は当事者もいるので伏せますが、IS過激派によるテロの追悼でFBのプロフ画がトリコロールになるのが一旦流行ったんですけど、それ私大嫌いな行為でした。その時に竹田圭吾さんが違和感としていた不快さをそのままコメントしてくださっていて、このようなしっかりした思想で発言できる人は素晴らしいと思ったのです...。じわじわと、お亡くなりになってもうすぐ2年目になろうとしている。

今日は備忘録はここまで。

明日へ、進む。

 

仕事も、進め!

 

思わず「理想の人」として竹田圭吾さんを思い出していたらば、来年の話だけど随分と楽しそうな仕事の電話が舞い込んでくる。組織のコマでも独り柱でも虚弱なくせに頑固者ですが、何卒よろしくと思って来年に思い馳せます。して仕事に戻ります。